「エアコンをつけているのに部屋の片側だけ暖かくて反対側は寒い」といった暖房ムラに悩んだことはありませんか?
暖房ムラは不快なだけでなく、エアコンの効率低下や電気代の増加にもつながります。本記事では、暖房が片側だけ暖かくなる原因と改善策を解説します。
エアコン暖房が片側だけ暖かい・ムラになるのはなぜ?

暖房ムラが発生する原因を理解するためには、暖かい空気の性質と部屋の環境について知っておく必要があります。
暖かい空気は上にたまりやすく、部屋全体に広がりにくい
暖房ムラの最も基本的な原因は、暖かい空気は軽いため天井付近に上昇してたまりやすいという物理現象にあります。特に天井が高い部屋や吹き抜けのある空間では、エアコンの近くは暖かいのに離れた場所は寒いという状況が発生しやすくなります。
エアコンの吹き出し方向・風向調整の問題
エアコンの風向設定が適切でないことも大きな原因です。風向きが水平や上向きだと、暖気が床面まで届かず部屋全体に広がりにくくなります。「自動運転にしているから大丈夫」と思われがちですが、特に古い機種では暖房時の風向制御が十分でないことがあります。
部屋のレイアウトや家具配置の影響
エアコンの吹き出し口の前に背の高いソファや棚を置いていると、暖気がブロックされて部屋の奥まで届きません。また、窓際は外気の影響で冷えやすく、ドア付近は人の出入りで冷気が入りやすいため、これらの位置関係によって暖房ムラが生じます。
暖房ムラが起きる”エアコン側の原因”とは?
エアコン本体に問題があって暖房ムラが発生しているケースもあります。
フィルター・熱交換器の汚れ
フィルターにホコリが偏って溜まっていると、吸い込みのバランスが崩れて吹き出す風にも偏りが生じます。熱交換器の汚れも同様で、汚れが付着している部分は熱交換効率が落ち、風の温度にムラが出ます。
ファン(クロスフローファン)の汚れ・偏摩耗
送風ファンは長年の使用で汚れが蓄積したり、羽根が偏って摩耗したりすることがあります。ファンの状態が悪くなると回転が不均一になり、片側からしか風が出ないという症状が現れます。この問題は専門業者による内部洗浄が必要です。
ルーバー(風向板)の故障・動作不良
ルーバーが正常に動作していないと、片側だけ風向が固定されて暖房ムラの原因になります。リモコンで風向を変更してもルーバーが動かない場合は、モーターや制御部品の故障が疑われます。
冷媒ガス不足による熱交換不良
冷媒ガスが不足していると、熱交換器の一部しか正常に機能せず、吹き出す風の温度にムラが発生します。ガス漏れの初期症状である可能性もあり、放置するとコンプレッサーの故障につながることもあります。
室外機が原因で暖房が偏るケース
室外機の状態が暖房ムラに影響していることもあります。
室外機が吸排気できず、能力が大幅低下
室外機の周囲に物が置かれていたり、雪や落ち葉で吸排気口がふさがれていたりすると、暖房能力が大幅に低下します。能力が落ちた状態では設定温度に達するまで時間がかかり、温度ムラが顕著になります。
室外機のファンや熱交換器の汚れ
室外機の汚れは見落とされがちですが、熱交換効率が落ちて暖房能力が低下し、室内の温度ムラにつながります。年に1回程度は専門業者による点検・清掃をおすすめします。
霜取り運転の影響
冬場は室外機に霜が付着して「霜取り運転」が発生することがあります。霜取り中は暖房が一時的に停止するため、部屋の温度バランスが崩れて片側だけ冷えてしまうことがあります。これはエアコンの正常な動作の一部です。
部屋側の環境が暖房ムラを生む原因とは?
エアコン本体に問題がなくても、部屋の環境条件によって暖房ムラが発生していることがあります。
断熱性能の差(窓際が特に冷えやすい)
窓からの熱損失は部屋全体の50%以上を占めるともいわれています。特にシングルガラスやアルミサッシの窓は断熱性能が低く、窓を背にすると背中だけが冷えるという状況が生まれます。
間取りの形状(L字・縦長・吹き抜け)
L字型の部屋では角の部分に暖気が届きにくく、縦長のリビングではエアコンから遠い側が冷えやすくなります。吹き抜けのある空間では暖かい空気が上階に逃げてしまい、1階部分だけが寒くなりがちです。
湿度の低さによる体感温度の差
湿度が40%を切ると同じ室温でも寒く感じやすくなります。窓際やエアコンの風が直接当たる場所は特に乾燥しやすく、片側だけ乾燥していると体感の暖かさにも違いが出ます。
自分でできる改善策

暖房ムラの多くは、設定の見直しや簡単な対策で改善できます。
風向き・風量の設定を見直す
暖房時の風向は「下向き」、風量は「自動」または「強」が基本です。暖かい空気は自然と上昇するため、下向きに吹き出すことで床面まで暖気を届けられます。立ち上がり時は強風で一気に暖めると、部屋全体の温度が早く均一になります。
サーキュレーターで暖気を循環させる
エアコンの対角線上にサーキュレーターを置いて天井に向けて運転すると、天井付近にたまった暖気を撹拌でき、部屋全体の温度を均一に保てます。特に角部屋や縦長の部屋では効果が大きく現れます。
フィルター清掃・室外機チェック
フィルター清掃は2週間から4週間に1回が目安です。室外機については、周囲30cm以上のスペースを確保し、吸排気口が塞がれていないか確認してください。
窓の冷気対策をする
窓には断熱シートを貼ったり、厚手のカーテンや床まで届く長さのカーテンに変更したりすることで、片側だけ寒いという暖房ムラを大幅に軽減できます。
暖房ムラは放置すると電気代増加や故障の原因に
暖房が片側だけ暖かいという症状は、エアコンの汚れや劣化の初期サインである可能性があります。多くの場合は「風向設定の見直し」「家具配置の調整」「フィルター清掃」「サーキュレーターの活用」で改善できます。
それでも改善しない場合は、冷媒ガス不足やファン・ルーバーの故障など専門的な修理が必要かもしれません。早めに専門業者に点検を依頼することで、暖房効率の回復と電気代の削減を実現できます。
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